FTP(エフティーピー:File Transfer Protocol)は、ファイルをコンピューター間で転送するための通信プロトコルです。
特にWeb制作では、ローカル環境で作成したファイルをサーバーにアップロードするために使用されます。
FTPを利用することで、WebサイトのHTMLや画像、CSSファイルなどを簡単に管理・更新できます。
FTPの特徴
- ファイル転送専用プロトコル
サーバーとクライアント間でファイルのアップロードやダウンロードを行います。 - ディレクトリ管理
サーバー上のフォルダ構造をローカルと同様に操作できます。 - ユーザー認証
接続にはサーバーのホスト名、ユーザー名、パスワードが必要です。 - シンプルな操作性
専用ソフトを使えばドラッグ&ドロップでファイル転送が可能です。
FTPの基本的な仕組み
FTPは、クライアント(自分のPC)とサーバー間でファイルの送受信を行います。
主に以下の2つのモードで通信します:
- アクティブモード
- サーバーがクライアントに接続してデータを転送するモード。
ファイアウォールの設定によっては通信が制限される場合があります。
- サーバーがクライアントに接続してデータを転送するモード。
- パッシブモード
- クライアントがサーバーに接続してデータを受け取るモード。
ファイアウォール環境でも利用しやすい。
- クライアントがサーバーに接続してデータを受け取るモード。
FTPの使用手順
FileZilla、Cyberduck、WinSCPなどの無料ソフトをインストールします。
- ホスト名(例: ftp.example.com)
- ユーザー名(例: admin)
- パスワード(サーバー管理者から提供される)
- 必要に応じてポート番号(通常は21)
クライアントソフトを使い、指定したサーバーに接続します。
サーバー側にWebサイトのファイルをアップロードし、必要に応じて編集や削除を行います。
作業終了後はサーバーから切断します。
FTPでの注意点
セキュリティ問題
通常のFTPは通信内容が暗号化されないため、データが第三者に盗聴される可能性があります。
SFTP(Secure File Transfer Protocol)やFTPS(FTP over SSL/TLS)などの暗号化されたプロトコルを使用することを推奨します。
接続情報の管理
FTP接続情報(ユーザー名やパスワード)は慎重に管理しましょう。
漏洩するとサーバーが不正利用される可能性があります。
ファイルの権限設定
アップロード後に適切な権限(読み取り/書き込み/実行)を設定する必要があります。
間違った設定をすると、セキュリティリスクや動作エラーを引き起こす可能性があります。
まとめ
FTPはWebサイトの管理や更新に欠かせないツールですが、通常のFTPはセキュリティが弱いため、暗号化されたプロトコル(SFTPやFTPS)を使うことを強く推奨します。
適切なツールと知識を活用して、安全かつ効率的にサーバー管理を行いましょう。